窓の作品が完成する

  • 2010.10.31 Sunday
  • 17:22
窓の作品が完成・・・
屋外から眺めたものと屋内(ライブラリー)から眺めたもの。屋外からの眺めを考慮してやや上部にセットしてみた。



window1001(ライブラリーからの眺め)とWindow1001(屋外からの眺め)



Window1002(エントランス奥にある窓にセットした作品)

今日は日曜日、ホールでは音楽関係者が集まって、ピアノ演奏やコーラスで賑わっていた。時折、子どもたちがきて、「あっ、テープを貼っている!」などと言って近づいてくる。

明日は10時から本格的なセッティングがはじまる。いよいよ正念場だ!




 

お別れ会

  • 2010.10.30 Saturday
  • 19:03

児童コースの横山クラスでは、今日は簡単な工作(円盤ロケット)をつくって遊んだ。先々週から取り組んでいる六角亭のスケッチを完成する予定だったのだが、雨の天気予報となっていたので変更したのだ。そして、今日は大ちゃんのお別れ会となった。広場で大ちゃんの好きだった手打ち野球で遊ぼうかと考えていたのだが・・・

大ちゃんは小さい頃から
自閉症という障害のある子で、今は成人していて先週30才をむかえた。以前から大ちゃんは30歳まで美術教室を続けるといっていた。絵を描くのが好きだったのだ。どうして30歳なのかは分からない。自閉症であるがこの障害特有の多動性や自傷行為がなく穏やかな明るい性格で、小さな子どもたちと一緒に絵を描くことができる。ぼくと大ちゃんのつき合いはながい。彼が幼稚園の頃からだから25年になる。

ひと頃、美術教室の障害児クラスを設定して頑張ったことがあった。5、6人の子どもたちと保護者がいた。自閉症のほか情緒障害の子、脳性小児麻痺の子、精神薄弱の子、脳膜炎から後天的に癲癇症と精神薄弱となった子たちがいた。養護学校のサマースクールに関わっていろいろな障害児と企画に取り組んでおもしろかった。その頃はぼくも若かったしみんな活気があった。若い学生ボランティアも大勢参加していた。

ぼくは小さな子どもたちにできるだけ大ちゃんに関心をもって話しかけるようにけしかけた。大ちゃんが出来ないことを小さな子どもに手伝わせた。大ちゃんも慣れてきて、そういう時は「ト、ト、ト、トイレに行ってくる」と言ってさぼる事を覚えた。いろいろな子どもがいて指導で手が離せなくなったとき、ぼくは「大ちゃんできたのか!」と時々声をかけることにした。


大ちゃんから学んだことは多い。障害児とのつき合いで学ぶ可能性は沢山あるとぼくには思えるのだが社会的な整備が不十分であることを痛感している。意識も知識も低すぎると思い「くそっ!とついつい熱くなるのだが、なかなか思うようにはいかない。

ぼくは前向きに取り組んでいる保護者を見つけては「北九州総合療育センター」での診断と療育アドバイスを受けるよう進言してきた。だが、上手くいくケースもあれば、逆に敬遠され疎遠になるケースも経験した。その療育センターのことも障害児の保護者から教わった。リハビリの権威で当時センター長の高松鶴吉氏のことも「足立学園」のことも教えていただいた。障害は大変だが、保護者の意識改革の必要性も多々あるようにも感じている。大ちゃんとは保護者との意思疎通も上手くいっていて弟のK君も一緒に教室に通っていた。K君はその後、山口大学、大学院、兵庫県警へとすすんで働いていることを知った。大ちゃんは今、「しらかば園」という自立支援施設で働いている。 

大ちゃんと入れ替わるようにいきなり元気のいい新顔が現れた。黒瀬千尋ちゃんと同じ学年の松崎花織ちゃんという子だ。つまり、今日はお別れ会と歓迎会となったというわけ。




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搬入・制作がはじまる

  • 2010.10.30 Saturday
  • 17:59
周東パストラルホールでの展覧会の準備が忙しくなってきた。



昨日は竹を運んだ。長さ5メートルの竹を軽トラックで運ぶのだから一応警察に行って積載許可をとる。事前に割ってあった100本の竹と一緒に運んだ。それから戸外に予定していた『里の木々』の作品を制作し、二階のライブラリー奥にある窓の作品『Window1001』を一つ制作した。





今日は朝から鉄を運ぶ。それというのも明日は台風が接近するというので午前中に完了することに。
周東パストラルホールに着くと山口国体のカヌー競技の開会式典がホールのお隣にある体育館で開催されるとあって準備で忙しそうにしていた。

明日、明後日はコンサートなどの企画が予定されているらしいのだが、ぼくは出来るところから少しづつ取り掛かっていくつもりだ。



11月1日〜2日と二日間で完成するつもりでアシスタントの三木さんにお願いしていたのだが、三木さんたちは1日に山口県庁での授賞式に出席することになった。彼らがこれまで取り組んできた『岩国往来』(旧街道)の掘り起こし事業が評価されたとのことだ。
「おめでとうございます。めでたいことだから三木さん、1日はそちらを優先してください」とは言ったもののその日は何とか我々だけで準備することに・・・


展覧会は目前にせまっている。



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好評!『まつりちゃん』

  • 2010.10.30 Saturday
  • 10:29
今年9月24日に発売となったばかりの新刊『まつりちゃん』(岩瀬成子著、理論社)の評判がいい。
皮肉なことに民事再生法の適用を受け現在再建中の理論社から出版されたばかりだが、評判となっている。


岩瀬成子著、理論社

オンラインショップBook Japanのサイトでも北條一浩(レビュワー、編集者、ライター)さんに前作『オール・マイ・ラヴィング』(集英社)に引き続き激賞されている。
岩瀬成子の新境地を感じさせるこの作品は、短編連作の形式となっている。

みなさん!『まつりちゃん』(理論社)を是非、読んでみてください。





蓮の絵がいま完成しました

  • 2010.10.29 Friday
  • 23:10
一般コースの研究生Hさんの50号の作品が完成しました。蓮の葉に水滴が一つ残った大きな蓮の葉の絵です。おもしろいです。
前作は下から見上げるようなアングルで空の一部が見えていましたが、今回は巨大な葉が画面の大部分を占めています。



やっと後片付け。23時までよく頑張りました。
次回、何描こうかなあ、頭は次のモチーフに飛んでいました。
これ、来年の広島県立美術館のグループ展に並べてみるかな・・・






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グループ小品展

  • 2010.10.29 Friday
  • 17:27
私の美術教室の『グループ小品展』が11月11日からギャラリーdoor(0827−24−1560)で開催されます。時間は10時から17時まで。
なお、11日18時からは会員同士の親睦と合評会をかねて同会場にて簡単なティーパーティーを行います。


グループ小品展2008


この展覧会は昨年、シンフォニア岩国で開催した『絵画のいろは展』と交互に隔年で開催するもので、いずれもわが美術教室の研究生による展覧会です。
『グループ小品展』では、日頃の研究成果を発表するだけでなく、当教室の研究生として互いの親睦を兼ねたコミュニケーションを目的としています。
互いの作品を認める楽しさを発見し、表現の多様性について考えてみよう。アートが100倍楽しめるはずだ!



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うーっ、寒い!

  • 2010.10.27 Wednesday
  • 14:08
何だ!この寒さは・・・
冬眠の準備もしていないんだぜ。



寒さに震えているピコちゃん



眼下の池の水も冷たそう。
生き生きと遊んでいた鯉はいつの間にかいなくなった。


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市議選は終わったがどうする?

  • 2010.10.25 Monday
  • 20:58

北海道5区の衆議院補欠選挙では自民党の町村信孝氏が満面の笑みを浮かべて当選を果たした。前回の選挙で苦渋をなめ比例区で拾われた議席を辞して、背水の陣で今回の選挙を闘い見事当選した。勝因は現内閣への有権者の不満のみならず、根強い「政治とカネ」の問題だという。  

岩国市議選でも利権がらみで投票するという従来のやり方から、候補者の理念や政策により、市民が自由な意思で投票するスタイルに変える必要があると訴えるグループがいたらしい。
どういうグループなのかはよく知らないしその言動にもあまり信憑性があるとも思えない。もしかしたら前市長と行動をともにしておられる方々だったかもしれないけれどそれも定かではない。
政治グループ「草の根ネットワーク岩国」の働きかけや前市長の政治塾からも塾生の二人が立候補されたりと今回の市議選はそれなりの話題があったようだが、ぼくはそれほど関心がなかったし結果もわからなかった。恥ずかしいながら今はじめてネットで確認できたところだ。
ただ、トップ当選が今回も田村順玄氏だったのは「さすがだなあ〜」というところか。そういえば、通りがかりに感じたまでだが順玄さんの事務所、選挙中からどことなく余裕が感じられたなあ。

今回の選挙で有権者としていまひとつ気乗りしなかったのは、基地問題に取り組む姿勢が伝わらないことだった。愛宕山にしても同質の問題をかかえている。つまりは国防に関する意識が問われることはないのだ。国の安全保障をどう考えるかが不問にされたまま愛宕山の負債問題や米軍再編の是非をいっても仕方がない。
ブロガーとして日々発言されている前市長なども安保問題にふれることはほとんどない。当初はそうでもなかった。きちんと、日本全土で米軍再編を考え補い、沖縄に負担を押し付けることは許されることではないということだった。普天間移転問題に対する橋下府知事の発言にもいち早くそのとき反応してみせたし・・・。
日米安保と岩国基地、および愛宕山開発にともなう問題はセットで考えなければおかしい、とどうして誰も言わないのかと不思議でならない。
国防問題を不問にして愛宕山反対、米軍再編に反対することは横須賀や沖縄にそのまま負担を押し付けることを意味しないのかとぼくは考える。

話は飛んでしまうが、NHKのETV特集という番組で、霞ヶ関の官僚たちの信じられないくらいの無知無能さぶりに半世紀近く、振り回された山形の農民たちのようすが報道された。農民たちは都市部への人口と雇用の流出を説明され大規模農業化を夢見たが、官僚たちの思惑どおりには進まず結局農地を宅地化して手放す他なかった。
お叱りを受けるかもしれないが愛宕山の問題で頑張っている人たちにしても開発問題や沖合移設(異説)そのものに対して、ヘンだとは思わなかったのだろうか。
この国(お上)の政策そのものに胡散臭さを感じなかったのかと不思議に思うのだが、それをいうのは本当に酷というものなのだろうか。

国防に関する問題はそう簡単には答えは出せない。性急に結論を出そうにも簡単にはいかないが、戦後60年間戦争はなかったのだからと現状肯定論者が多々ある中でも、安保問題を含めて岩国基地をどうするべしか考えなければいけない時がきているのかも。



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bummei HARADA 原田文明展

  • 2010.10.25 Monday
  • 13:58
2010年11月3日wed―12月12日sun
9:00― 17:30

周東パストラルホール、岩国(0827-84-1400)





本展はこれまで取り組んできた「具体絵画」の一断面を示すものとして、90年代のはじめ頃から全国各地の美術コンクール等々に出品した作品とドローイングとインスタレーションによる新作を中心に構成しています。
私は美術文化協会に所属しシュールリアリズム(超現実主義)の絵画から出発した後、1977−81年にかけて「荒れた大地」、「青の色面」、「白 の壁面」、あるいは「ステンレスの金属板」などで構成する断片提示(モンタージュ)シリーズを発表しています。この時、すでに通常の絵画制作とは異なる独 自の思考に基づく営為を意図していたのかも知れません。つまり、私はこれらの絵画を描きながら平面上のインスタレーションともいうべき世界を模索しうろつ いていたようにも思うのです。
それ以後、制作における私の関心事は「行為」と「物質」と「場所性」へと向かい、空間造形(インスタレーション)の発表と併行して絵画表現の可能 性を模索してきました。それは抽象や具象というこれまでの概念とは異なる新しい絵画の方向性を求めるものでした。つまり、絵画を成立させる重要な要素とし て物質性を重視することで、より直接的な表現とイリュージョンの可能性を探求する作業だったとも言えます。
そういう表現への欲求から、1989年に岩国市徴古館で発表した「木調への眼差し」という一連の作品を制作しました。その後、絵画における物質性 への追求は、木を削り、記号や描かれたドローイングの線、貼り付けられた金属、モルタルなどが錯綜するミクストメディアの作品へと発展してきました。この 一連の作品を私は「具体絵画」と名づけています。このように「具体絵画」はイリュージョンを否定するものではありませんが、描かれたものとは異なる具体的 な物質性を絵画の極めて重要な構成要素とする独特な考え方に基づいているのです。
新作ドローイングインスタレーションは、これらの絵画制作の過程で必然とも偶然ともいえる結果として発見されました。この度、この新作とともにこれまでの具体絵画の一断面を示す作品を同時に発表する機会をいただき誠に嬉しく存じます。
  

乞うご期待を!



『正義と真実』

  • 2010.10.23 Saturday
  • 17:13
明日は岩国市議会選挙の投票日となっている。
この一週間、選挙カーが走りまわって結構やかましかったなあ~。
「こしざわ、こしざわ、こ・し・ざ・わ」どうぞよろしくお願いします。
「なわた、なわた、な・わ・た」市議会議員候補のなわたがご挨拶に参りました。
お騒がせしております。

道行く小学生たちがまねをする。
「こ・し・ざ・わ」「なわた、なわた、な・わ・た」

あのような名前の連呼で票がとれるのかなあ~。
主義主張は二の次だもんね。
どのようなことしてきたのか経歴も分からない。

久しぶりに、You Tubeでスネークマンショーの『正義と真実』を聴いて大笑いだ。

「正義と真実の人、桑原茂一。桑原茂一が立候補のご挨拶に参りました。お騒がせし大変申し訳ございません。このたび、皆様の地元から立候補いたしました桑原・・・」

「こちらはチリ紙交換車でございます。ご家庭内でご不要になりました古新聞、古雑誌、ぼろぎれ等、ございましたら高級化粧紙と交換させていただきます」

「お勤めご苦労様でございます」「このたび皆様の地元から立候補いたしました桑原茂一、桑原茂一でございます」

「パチパチパチ・・・」

「ご声援ありがとうございます」

「さて、地元に必要なものは何か。ちり紙交換でございます」

「お勤めご苦労様にございます。このたび地元から立候補いたしました桑原茂一でございます。これから桑原がやるべき仕事は沢山あります。汚職のないきれいな政治、きれいな社会・・・」


「パチパチパチ、その通りでございます」

「ご声援ありがとうございます」

「汚職のない政治、きれいな社会、きれいなご家庭、そのためのチリ紙交換でございます。多少にかかわらず、お声をおかけください。そちらまで取りにうかがいます」


「お勤めご苦労様でございます」

「ご苦労様です!」

「これからの私たちは高齢者社会をむかえようとしています。お年寄りを大切に・・・」

「その通りでございます。さて、お年寄りに必要なものは何か。お年寄りにはやわらかいちり紙が一番、そのためのチリ紙交換でございます」

「・・・お勤めご苦労様でございます。こちらはチリ紙交換車でございます・・・?」

「多少にかかわらず、お気軽にお声をおかけください」

「そちらまで取りにうかがいます」



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原田美術教室の活動


♛ 第16回絵画のいろは展
2023年11月15日wed〜11月19日sun
10:00〜18:00
シンフォニア岩国企画展示ホール


この展覧会は、絵を描きはじめて間もない人から山口県美展・岩国市美展など他の美術コンクールや個展などで活躍している大人に加えて、これまでTRY展として活動してきた子どもたちを含む初心者から経験者までの作品を一堂に展示する原田美術教室の研究生およそ20名で構成するものです。 アトリエや教室での日ごろの研究成果を発表すると同時に、人と人、表現と表現のふれあうなかで単に技術の習得のみならず、絵を描くことで何を考え、何を発見することができるかということから、「文化的な営みと豊かさ」あるいは「活力と潤いのある生活」とは何か、という問いについて考える契機となることを願っています。 「絵画のいろは」とは、このように制作上の技術の問題だけでなく、日常生活での活力や潤いのある生活のあり方を考える実践的問いかけに他ならないのです。 特に今回は子どもたちの作品を含めて広く深くそのことを考える風通しのいい構成となっています。研究生として親睦を兼ねたコミュニケーションを大切にし、互いの作品を認める楽しさや表現の多様性について考え、アートのおもしろさを伝えることで地域の芸術文化活動の普及と発展に寄与したいと願うものです。














子どもの作品が大人気








♛ グループ小品展2024
2024年10月3日(水)〜10月6日(日)
10:00−18:00
シンフォニア岩国企画展示ホール



この展覧会グループ小品展は、絵を描きはじめて間もない初心者から山口県美展・岩国市美展など他の美術コンクールや個展などで活躍している経験者までを含む原田美術教室の研究生で構成され、絵画のいろは展とともに隔年で開催するものです。 今回のグループ小品展では、日ごろの研究成果を発表すると同時に、人と人、表現と表現のふれあうなかで単に技術の習得のみならず、絵を描くことで何を考え、何を発見することができるかということ。そして、「文化的な営みと豊かさ」あるいは「活力と潤いのある生活」とは何か、という問いについて考えることを目的としています。 また、グループ研究生として互いの親睦を兼ねたコミュニケーションを大切にし、互いの作品を認める楽しさを発見すると同時に表現の多様性について考え、アートの楽しさを伝えることで地域の芸術文化活動の普及と発展に寄与し貢献したいと願うものです。









 

♛ 山口県美術展覧会2019 2019年2月14日(木)−3月3日(日)9:00−17:00(入館は16:30まで) 
休館日:2月18日(月)、25日(月)
観覧料/一般:500(400)円 学生:400(300)円( )内は20人以上の団体料金
*18歳以下は無料 *70才以上の方、中東教育学校、高等学校、特別支援学校に在学する方等は無料 *障碍者手帳等をご持参の方とその介護の方1名は無料
山口県立美術館

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優秀賞 藤本スミ

入選 玉井康子

入選 中村みどり



佳作賞 浜桐陽子

原田文明の現況2021展


2021年5月19日wed−5月23日sun
10:00−18:00
シンフォニア岩国企画展示ホール



本展は1990年代のはじめ頃から具体絵画として精力的に発表してきた一連の絵画作品とドローイングとインスタレーションによる新作13点で構成するのものです。













原田文明展 ドローイングインスタレーション2018


2018年11月21日wed−25日sun 10:00−18:00
シンフォニア岩国企画展示ホール











ドローイングインスタレーションは、ここ十数年にわたって絵画表現の可能性について考えてきた一連の営為の中で、偶然とも必然ともいえる結果として発見されたものです。
私はこれまで「具体絵画」と称して、物質(素材)が表現目的の手段として扱われるのではなく、物質のあり方それ自体を色彩やフォルムと等しく絵画の重要な構成要素とする一連の作品を制作してきました。
ここでは行為と物質がもたらす一回性の出来事さえも絵画を成立させる重要な要素として捉え、作為的な感性によって空間へと展開されています。いうまでもなく、そのことによって生成される新しい意味と存在の可能性をリアルな知覚的世界として位置づけ、形而上学的な意味を問いかける主知的な営為と考えてきたのです。
さらに、その表現形式のあり方は平面的な二次元の世界から室内空間(場所)を構成する三次元的な世界へとその機能性を拡張し、ドローイングインスタレーションともいうべき様式へと変容させ意識化されてきたとも云えます。
私にとってもはや絵画は多元的な空間へと自在に移ろうイリュージョンの世界へと変容してきたと云うべきかもしれません。それは身体性を意識したメタフィジカルな実践として存在論的に見えかくれする場面への接近であり、換言すれば世界を包み込む現存(リアルな世界)への希求の現われというべきかも知れないのです。
本展はこれまでの多岐にわたる活動をふまえてたどりついた新作ドローイングインスタレーションの様式にさらに色彩的要素を取り入れることによって新境地への挑戦と可能性を探求する原田文明の現況とその一端を示すものです。

里の芸術一揆「里山 ART Project 吉賀」




本プロジェクトは隔年式のアートビエンナーレとして、将来の「地域」「文化」「くらし」を考える文化的なムーブメント(運動)をつくることを目的とするものです。また、地域の農耕文化や伝統に学び、芸術文化の振興発展と普及のみならず、「生活と芸術」「過去と現在」「人と地域」の交流を軸とする文化による地域づくりについて考えるものです。 このことは、吉賀町がこれまで取り組んできた自然との共存共生を願うエコビレッジ構想と合わせて、人間の営みとしての文化と里山の自然について考えることであり、里山に潜在する魅力とその可能性を再確認し文化意識の変革と活性化を推進するものです。 今回は、現代アートの最前線で活躍する8名のアーティストによる最新作を現地で制作し、地域住民とともにワークショップや生活文化など多方面での活発な交流が実現されるものと考えています。 2010年10月開催予定。

岩瀬成子話題の本棚


ジャングルジム(2022年ゴブリン書房)


ひみつの犬(2022年岩崎書店)
「いい人間になるのって難しいよ」とお姉ちゃんは言った。(p238)
児童文学として哲学的な問いをふくむシリアスな問題を子ども特有の感覚と生き生きとした表現で描いた長編物語。


わたしのあのこあのこのわたし(2021年 PHP研究所)

すれちがいながらも 助け合う ふたりの物語

秋ちゃんはすごく怒っていた。「とりかえしがつかない」と秋ちゃんはいった。
「二度と手に入らない」ともいった。どの言葉もわたしに命中した。
きいている途中から心臓がどきどきしはじめた。
わたしは秋ちゃんの怒った顔だけを見ていた。
秋ちゃんの怒りがどんどんふくらんでいくのがわかった。
秋ちゃんはわたしをゆるしてくれないかもしれない。


ネムノキをきらないで(2020年 文研出版)
この物語はおじいさんの家の庭にあるネムノキをきる話からはじまる。ぼくはネムノキをきることに反対だが枝がのびすぎてあぶなくなったから樹木医さんに相談して剪定してもらうことになった、ということだ。
「だめ、だめ。」と、ぼくは泣きながらいった。「こまったなあ。」とおじいさんはいった。お母さんはぼくの頭をなでようとした。ぼくはその手をふりはらった。「ばかだ。おとなはみんな大ばかだ。」ぼくにはもっといいたいことがあった。ネムノキについて。でも、どういえばいいかわからなかった。(…略)胸のなかは嵐のようだった。いろいろな気もちがぶつかり合っていて、どうすればもとのような落ち着いた気もちになれるのかわからなかった。(本文よりp16〜17)
家に帰った伸夫はつぎの朝、自分の部屋をでるとき何も知らずに柱をとおりかかったイエグモをつぶしてしまったことに気づく。


おとうさんのかお(2020年 佼成出版)

岩瀬成子の最新作「おとうさんのかお」が佼成出版社から出版されました。

「遠くを見ろっていったんだよね。おとうさん」と、わたしはいいました。「え」と、おとうさんはわたしをみました。「わたし、思いだした。このまえ、大川で思いだしかけていたこと。じてん車のれんしゅうをしていたときのこと。おとうさんは、『目の前ばっかり見てちゃだめ。もっと先のほうを見なきゃ』っていったよ」「そうだったかな」「『先のほうだけでもだめ、ときどき、ずっと遠くを見るんだ。ずっとずっと遠くだよ。山のむこう遠く』っていったよ」(本文よりp87)


もうひとつの曲り角(2019年 講談社)
野間児童文芸賞、小学館文学賞、産経児童出版文化賞大賞、IBBYオナーリスト賞など数々の賞を受賞する岩瀬成子氏の最新長編作品。

柵には半開きになった木の扉がついていて、その扉に「どうぞお入りください」と青色のマジックで書かれた板がぶらさがっていた。 「いやだ。あたしはそんなところへは、ぜったいに入らないから」ときこえた。 えっ。どきんとした。 庭木のむこうからだった。わたしにむかっていったんだろうか。 わたしは耳をすまして、木々にさえぎられて見えない庭のようすをうかがった。 しんとしていた。 だれがいるんだろう。 わたしはぶらさがっている板をもう一度見た。 それから足音を立てないようにして、そっと扉のあいだから庭に入っていった。しかられたら、すぐににげだすつもりだった。ちょっとだけ、のぞいてみたかった。──本文より。 小学五年のわたしと中一の兄は二ヶ月前、母の理想の新しい家、市の東側から西側へ引っ越してきた。この町で通い出した英会話スクールが休講だったので、わたしはふと通ったことのない道へ行ってみたくなる。道のずっと先には道路にまで木の枝が伸びている家があり、白い花がちらほらと咲いて・・・・。

日本絵本賞、講談社出版文化賞、ブラチスラバ世界絵本原画展金牌、オランダ銀の石筆賞など受賞の酒井駒子氏による美しい装画にも注目!

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地図を広げて(2018年 偕成社)
父親と2人暮らしの鈴のもとに、母親が倒れたという知らせがとどく。母はそのまま亡くなってしまい、母親のもとにいた弟の圭が、鈴たちといっしょに暮らすことになった。 たがいに離れていた時間のこと、それぞれがもつ母親との思い出。さまざまな思いをかかえて揺れ動く子どもたちの感情をこまやかにとらえ、たがいを思いやりながら、手探りでつくる新しい家族の日々をていねいに描いた感動作。


ともだちのときちゃん(2017年 フレーベル館)
フレーベル館【おはなしのまどシリーズ】として出版された岩瀬成子の新刊『ともだちのときちゃん』は、イメージの広がりとこの年頃の子どもが経験する瑞々しい出会いにあふれています。(略)著者はそういう細部をみつめる子どもの感情をとてもよく描いていて、このお話しの最後のところでたくさんのコスモスの花にかこまれて青い空と雲をみつながら「ぜんぶ、ぜんぶ、きれいだねえ」とふたりの気持ちをつたえています。

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ちょっとおんぶ(2017年 講談社)
6才のこども特有のイノセントな感覚世界。この年ごろの人間だけが経験できる世界認識のあり方が本当にあるのかもしれない。あっていいとも思うし、ぼくはそれを信じていいようにも思います。名作「もりのなか」(マリー・ホール・エッツ)が普遍的に愛読されるのもこの点で納得できる気がするのです。
この本の帯にあるように、絵本を卒業する必要はないけれど絵本を卒業したお子さんのひとり読みや、読みきかせにぴったり!といえるかもしれません。どうぞ、手にとって読んでみてくださいね。

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マルの背中(2016年 講談社)
父と弟の理央が暮らす家を出て母と二人で生活する亜澄は、駄菓子屋のおじさんから近所で評判の“幸運の猫”を預かることに。野間児童文芸賞、小学館文学賞、産経児童出版文化大賞受賞作家による感動作!

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ぼくが弟にしたこと(2015年 理論社)
成長の予兆を感じさせるように父と再会した麻里生には、次第に人混みにまぎれていく父の姿は特別な人には見えなかった。著者は帯にこう書き記している。どの家庭にも事情というものがあって、その中で子どもは生きるしかありません。それが辛くて誰にも言えない事だとしても、言葉にすることで、なんとかそれを超えるきっかけになるのでは、と思います。

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きみは知らないほうがいい(2014年 文研出版)
2015年度産経児童出版文化大賞受賞。
クニさんの失踪、クラスメートの関係性が微妙に変化するいくつかのエピソード、昼間くんの手紙、錯綜するその渦の中で二人の心の変化と移ろいを軸に物語は複雑な展開をみせる。
最終章、米利の手紙にはこう書いてある。それはぐるぐると自然に起きる渦巻のようなものだった。「いじめ」という言葉でいいあらわせない出来事があちこちで渦巻いている学校。
それでも明るい光に照らされている学校。そして苦い汁でぬるぬるとしている学校。学校よ、と思う。そんなに偉いのか。そんなに強いのか。そんなに正しいのか。わたしは手でポケットの上をぽんぽんとたたいた。

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あたらしい子がきて(2014年 岩崎書店)
前作『なみだひっこんでろ』の続編のようでもあり、“みき”と“るい”姉妹のお話となっているけれど、ストーリーそのものはそれとはちがうまったく新しいものである。 ここでは、お母さんのお母さんとその姉、つまり“おばあちゃん”と“おおばあちゃん”という姉妹がいて、知的障害のある57歳の“よしえちゃん”とその弟の“あきちゃん”の姉弟が登場する。 このように“みき”と“るい”姉妹の周りにもそれぞれの兄弟が重層的に描かれている。
第52回野間児童文芸賞、JBBY賞、IBBYオナーリスト賞を受賞。

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くもりときどき晴レル(2014年 理論社)
ひとを好きになるとどうして普通の気持ちじゃなくなるのだろう。誰でもこのような不思議な感情に戸惑いを感じることがある。恋愛感情とも云えないやりきれない気持ちの動きと戸惑いをともなう心理状態のことだ。 本著は、「アスパラ」「恋じゃなくても」「こんちゃん」「マスキングテープ」「背中」「梅の道」という6つの物語で構成された短編集であるけれど、思春期を向かえる少し前になるそれぞれの子どもの現在としてそのやわらかい気持ちの揺れを瑞々しいタッチで描いたもの。

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なみだひっこんでろ(2012年 岩崎書店)
今年度第59回課題図書に決定!

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ピース・ヴィレッジ(2011年 偕成社)


大人になっていく少女たちをみずみずしく描く
「最後の場面のあまりのうつくしさに言葉をうしなった。私たちは覚えている、子どもからゆっくりと大人になっていく、あのちっともうつくしくない、でも忘れがたい、金色の時間のことを。」 角田光代
基地の町にすむ小学6年生の楓と中学1年生の紀理。自分をとりまく世界に一歩ずつふみだしていく少女たちをみずみずしく描いた児童文学。
偕成社から好評新刊発売中!

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だれにもいえない(岩瀬成子著・網中いづる画、毎日新聞社)


小さな女の子のラヴストーリー。
点くんをきらいになれたらな、と急に思った。 きらいになったら、わたしは元どおりのわたしにもどれる気がする。 だれにも隠しごとをしなくてもすむし、 びくびくしたり、どきどきしたりしなくてもすむ。(本文より)
4年生の女の子はデリケートだ。 せつなくて、あったかい、岩瀬成子の世界。 おとなも、子どもたちにもおすすめの一冊。

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まつりちゃん(岩瀬成子著、理論社)
この作品は連作短編集という形式で構成され、抑制の効いた淡々とした表現で描かれているところが新鮮である。各篇ごとにちがった状況が設定され登場人物(老人から子ども)たちはそれぞれ不安、孤独、ストレスといった現代的な悩みを抱えている。その中で全篇を通して登場する“まつりちゃん”という小さな女の子は、天使のように無垢なる存在として現れる。その女の子と関わることによって物語は不思議なこと癒しの地平へと開示され、文学的世界が立ち上がるかのようだ。 岩瀬成子の新しい文学的境地を感じさせる魅力的な一冊ともいえる。

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オール・マイ・ラヴィング(岩瀬成子著、集英社)

■ 1966年、ビートルズが日本にやって来た!14歳の少女が住む町にビートルズファンは一人だけだった。 ■ 「オール マイ ラヴィング」とビートルズは歌う。聴いていると、だんだんわたしは内側からわたしではなくなっていく。外側にくっついているいろいろなものを振り落として、わたしは半分わたしではなくなる。ビートルズに染まったわたしとなる。 ■ 岩瀬成子の新刊、1月31日集英社から好評発売中。“あの時代”を等身大の少女の目でみつめた感動の書き下ろし長編小説 『オール・マイ・ラヴィング』 ■ ビートルズ ファン必見の文学はこれだ!

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そのぬくもりはきえない(岩瀬成子著、偕成社)
■ 日本児童文学者協会賞受賞


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朝はだんだん見えてくる(岩瀬成子著、理論社) ■ 1977年、岩瀬成子のデビュー作。本書はそのリニューアル版で理論社の『名作の森』シリーズとして再発行されたもの。

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